「BOOK」データベースより
深瀬和久は平凡を絵に描いたようなサラリーマンで、趣味らしいことといえばコーヒーを飲むことだった。
その縁で、越智美穂子という彼女もできてようやく自分の人生にも彩りが添えられる。と思った矢先、謎の告発文が彼女に送りつけられた。そこにはたった一行、『深瀬和久は人殺しだ』と書かれていた。
深瀬を問い詰める美穂子。
深瀬は懊悩する。
ついに“あのこと”を話す時がきてしまったのか、と。
職場の読書好きのお友だちから、この本を読んで衝撃的だったと聞いたので、では早速読んでみましょうと図書館から借りてきました。
借りてきたその日に読み終わりました。
衝撃的すぎて吐きそうです(笑)。
平凡なサラリーマンである深瀬くんは、オフィス機器会社の営業マン。
最近、人生初の彼女ができて、そこそこほんわか幸せな日々を送っていました。
そこへ突然その彼女から突きつけられた手紙に書いてあったのが「深瀬和久は人殺しだ」という一文。
彼女の職場に匿名で届いた手紙。
「どういうことなの?」と問い詰める彼女に、深瀬くんはただ一つ思い当たる出来事を語り出しました。
大学時代に事故死した友人に絡むその手紙の謎を解いていくうちに、人の表の顔と裏の顔が見えてきて、なんともイヤな気持ちになっていきます。
徐々に真相に近づいていくんだけど、まさかこんな結末じゃないよね、これじゃ簡単過ぎちゃうよねと疑いつつも残りのページは少なくなっていきます。
湊かなえという作家さんの作品のほとんどを読んできたので、信じてはいたんだけれど残り数ページというところになってもまだ「?」な状態でして。
けれどやっぱりやられるんです。
最後の最後に。
これこそイヤミスの女王、湊かなえです。
久々にしてやられた感が襲ってきて、「うわぁ…」って声が出ちゃいました。
この結末が受け入れられない方もいらっしゃるのかもしれないなと思いましたが、私は好きなパターンです。
途中がちょっとダレちゃったりした気もするけど、全部帳消し。
読後感は最悪なんだけど、心地いい。
こういうのが読みたかったんだよなぁ…としみじみ思いました。
ただし、この本を再読したときにはどう思うだろう…。
結末を知ってから読むとどうなのか。
1年後くらいに試してみたいと思います。
単行本
借出日:2015.11.19
読了日:2015.11.19
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